株の話

 食事の席で、親父・弟とジェイコム株の話になる。
 親父・弟は趣味のデイトレードでいくらか稼いでいるので、かなり詳しい話が聞けた。
 私があの事件で疑問に思っていた点がかなり解消できた。
 

  • 何故、ジェイコム株は1円で売り出したのに初値57万から始まったのか。

 
 少なくとも証券取引の段階では67万株を1円で売り出していたはずである。となると、その段階で買っていれば大儲けだったはずなのだが、初値は57万からスタートしている。それは何故か、という疑問に対しては、57万なら買う人が居た、という説明をされた。
 
 なるほど、確かに1円の株なんて倒産会社の紙切れ同然の株である。買う人が居ないのも頷ける。結局買う人と売る人の見解が一致した57万が値がついた部分だった、というわけである。
 

  • 異変に気づいたのは誰か。

 一番初めに異変に気づいたのは、当然ながら売り注文を出したみずほ証券の担当者だろうが、これはシステムトラブルのためキャンセルが出せなかったので、それは無い。これを除くと一番初めに気づいたのは他社の大手証券取引所らしい。弟の言い分によると、株の買い注文が多かったときは抽選方式で株の書い手を決定するらしく、そうなると金のある人間が沢山買い注文を出していたほうが有利なわけである。
 
 いち早くあの異変に気づき、大量の金を動かせたのは大手証券取引の会社しかない、ということになる。ただしジェイコムは1万6000株程度しか株式保有数がなく、それが67万株も売りに出しているというのは株の空売りをやっていることになる。それを知りつつも買い注文を出した、というのはインサイダー取引にあたり、証券取引法違反ならしい。だから、業界では利益を返却する動きになっているそうだ。
 

 弟の言い分によると、情報は金のあるところに集まるらしい。なるほど確かにあの個人投資家は700億相当の自己資金を持っている、とどこかに書いてあった。自己資金700億あるということは、信用なんたらというやつで7000億の金が動かせるらしい。(良く分からないが。)結局あの10分の間に証券会社から情報を得て、それだけの金が動かせる人間が儲かったわけである。
 
 弟も買いに走ったらしいが、そのときには既に遅かったらしい。
 
 しかし、一番驚いたのは親父も弟も2ちゃんねるの株板を見ていたところであろうか。親父から「うはwwwww」という言葉が飛び出したのには素でびびった(ぉ
 
 聞き間違いであることを祈る。