論文の書き方

 今会社で研究報告書なる論文を書いているんだけれども、上のチェックが厳しくて中々通らないわけで。
 論文とは何ぞや?という基本的なところから自問自答してたら、結構色々分かったこともあって、これを一人だけの知識にするのは勿体無いなぁ、と思い、ちょうど大学のほうもそろそろ論文の足音が聞こえてくる感じだろうから、記録として残しておきます。
 
 全部自分が一回はやった失敗経験から作りましたw

  • 色々やってみたからといって、あれこれ論文に書くもんじゃない。

 
 基本的に論文というものは「〜という問題があって、〜のように解決した」と書くべき(らしい)。でかいシステムを作ったからといって、あれもこれも解決できます、というのは論文として取り止めがなくなってしまうのでやめましょう。あくまで解決する問題は一つ。それを解決する手段も一つ。結論も一つとするべき。
 
 あれこれ書いても、上手くまとめられないし、何が言いたいのかさっぱり分からんものになるので書くだけページの無駄w
 やるなら、別の論文でも作って、その中で語りましょう。
 

  • 論文は結論が全て。

 そういうわけで、結論だけ読んだら全部分かるように、何が問題だったかを含めて全体の要約が結論になるように書くべき。
 

  • 結論からタイトルを決めよう

 タイトルを先に決めて、だらだらと書いて、最後に結論を書くと、タイトルと結論の一致が上手く取れなくて、あとでタイトルを修正する羽目になったりする。論文を書くなら結論を書いて、次にタイトルを決めたほうが楽。
 

  • 参考文献を適当に書かない

 今まで参考文献なんて、論文かいてる最中の息抜きにでも書けばいいところだと思ってたんだけれども実はそうではなく、研究に際して使った文献は全て書いたほうがいい。出来れば参考文献の中の参考文献に載っている文献リストも全部追いかけて、関連しそうなところだけでも読んでおくべき。(無論読んだら、それは参考文献として含める)
 
 参考文献は、その人の見識を問う部分なので、ここが貧弱だと論文も貧弱だと思われる。
 
 ちなみに、私の上司はタイトル見て、結論読んで、参考文献みて、そこで読む価値が無ければ、読まないらしいw
 

  • 問題点を厳密・明確に記述すること。

 何かを作って解決したものがあるんだから、何か問題だったものがあったわけで、それが何だったのかは曖昧な言葉で誤魔化さないで、明確になにが、どう問題だったのかを示すべき。具体的に問題性を示す根拠などがあるとなおよし。
 
 評価をしなければいけないので、問題点が問題であることを示すデータが必要。
 

  • 施策・やったこと

 これは、まあやったことを書くわけだから、書かないといけないことぐらいは分かると思う。
 ただ、やったことを書くのではなく、「これをやったら、こうなるべき」という期待をこめて書く。それが実験の項目に繋がっていく。
 できれば、問題点からその施策を導くに至った理由などを書くと説得力があってよい。
 ただし、これも「あれこれやったからといって全部書かない。」結論を導き出すのに必要最低限の施策だけあればよい。
 
 苦労して導き出した過程を書きたい気持ちは分かるのだけれども、論文を読む人にとって、そんなものはどうでも良かったりしますw
 

  • 実験・結果・評価

 実験は、施策の項目の「こうやったら、こうなるべきだ」の部分が実証できなければならない。結果はそれがデータで示せなければならない。科学や物理であれば、それが定量的な数値で示せるのだろうけど、心理学とかシステムの利便性とかいう話になると、アンケートでもとらない限り定量的な数値が取れないので注意。
 
 評価は、手法は色々あるけれども、重要なのは「何かと比べて良いか、悪いか」が分からなければならない。評価した結果、期待通りの結果が出ているのであれば、それを結論にすればよいし、そうでなければ、何が悪かったのかを考察して、今後の課題とするべき。
 
 
 まだ足りないところはあるだろうけど、後は適当にアレンジしてください。
 自分のやったことがしっかりしてれば、あとはこのパターンに当てはめると、なんとなくそれっぽい論文が出来ます。
 
 あくまでそれっぽく、ですがw