大学院卒業して社会人11年半やって来た総括とこれからの話

この記事は、OIT Advent Calendar 2017の10日目の記事です。

自己紹介

 Kirika_K2という名前でTwitterをやってます。
 2000年入学~2006年卒業、社会人12年目で、今でも大学に年3回は行っている東京在住のOBです。
 次に行くのは恐らく2/10に行われるであろうF研の卒研発表会です。

 ちなみに今日(12/9)は関東OIT忘年会があり、23時半ぐらいまで30人弱の人数で銀座で飲んでました。日が変わったころに家に帰ってきて、その勢いでこの記事を書いてます。現時点で東京にいる人、もしくは来年以降東京に来る人は声かけてくれたら、参加方法回しますので遠慮なくどうぞ。

このエントリは何か?

 奇遇にも、今日はhayatedayonfox_twittingに続き3連続でHxSのOBがAdvent Calendarを書くことになって、二人とも技術ネタで攻めた記事を書いてくれてるのですが、自分の記事にはタイトル通り、昔話とエモい話しかないです。今年は別のAdvent Calendarにも参加していて、そっちで技術ネタは吐き出しているので、技術ネタが好きならそっちを見てください。

qiita.com

新卒で入った会社に11年半いた

 調べようと思うと一発で分かりますが、大手のSIerに11年半ぐらいいました。
 SIerというのは一般的にはあまりよくないイメージが出回っていますが、自分のいた部署は研究開発部署だったこともあり、俗世のSIerとは大分ずれた感覚で仕事をしていました。具体的には今後流行る技術をいち早く身に着けて、その数年後に現場から必要だと言われたタイミングで無双するようなイメージ。その時には、もう次の新しい技術の探求をしているわけなので、今更この技術か…という場面もなくはないのですが、そこそこの社交性が功を奏したのか、現場・お客さん・上司からも信頼してもらえて、とても居心地が良かったです。

 入社直後からどんなことをやっていたかを、振り返ってみたいと思います。

入社直後

 入社直後に一番初めに配属された部署は、世の中の市場に出回っているベンダーの製品を評価する部隊でした。自分はそこでJavaも買収した某O社のデータベースの新機能や新製品を2年ぐらい評価してました。これはこれで楽しかったのですが、これについては自分のやりたかったことではなく、単に入社前にO社のデータベースの資格を持っていたことが原因だと思っている。ちなみに授業で資格試験を安く受けるための割引チケットを貰ったから、受けたら受かったというレベルで別にO社のデータベースが好きというわけではない。
 が、なんだかんだでO社のデータベースの資格はGoldまで会社の金で取らせてもらった。とても感謝。(大体50万ぐらいかかる)

社会人3年目

 入社3年目から自分が本来やりたかった部署に配属されて、そこでは現場を回って、技術力の怪しいプロジェクトを重点的に助ける仕事をしていました。基本的に自分の部署は専門領域を持った人がそれぞれの守備範囲を守っている感じなのですが、たまに誰にも取れないような質問とかがあったりして、比較的時間に余裕のある自分が拾って、調査して対応したりしてました。入社前からも色々やっていたこともありますが、OS・ミドルウェアのレイヤーからWeb・フロントエンドまで一通り戦える知識を身に着けたのはこの頃で、それは今でも自分の強みだと思ってます。

社会人4年目~9年目ぐらい

 そんなことをしていたら、当時の部長がRubyをやる新しい部署を立ち上げるから、参画して欲しいと言われて、参画することになりました。
 当時2007年ぐらいにRuby on Railsが流行り始めたばっかりのころで、その時自分はRuby on Railsで、当時対抗のような扱いだったPerlCatalystという技術を触っていたのですが、Perl書けるならRubyも書けるだろ?というノリでRubyをやることになりました。ちなみにその時のRubyの経験は、学生時代にmod_rubyを動かして、tDiaryを動かした程度の知識。
 殆どゼロからのスタートでしたが、Perl書けるならRuby書けるだろ?という見立ての通り、半年もすればRubyで楽しくお仕事をできるようになりました。
 この部署はとても思い入れの深い部署で、部長がある日突然Nintendo DSを持ってきて、「これで何か面白いものを作れ」と言われたり、某自動車工場に連れていかれて、当時はまだ珍しかったNoSQLを使って技術的にかなり攻めたシステムを作ったり、公官庁の大規模システムをRubyで書いたり、Javaでは作れないと白旗を上げたシステムをRubyで作り直すという火消しを1年ぐらいさせられたり、現場経験値をかなり積ませてもらいました。

 役割的にはシステムのアーキテクチャを考えるという仕事で、開発メンバーの技術力などを見極めながら、どこまでフレームワークやライブラリ側で担保するかという線引きをするのが面白く、仕事時間以外でもずっと仕事のことを考えているようなとてもやりがいのある仕事でした。
 他にも社外へのアウトプットやコミュニティとの交流など、この頃頑張ったことが人脈面でも知識面でも大分貯金になっていて、今楽に仕事ができているような気がします。
 この部署で5年ぐらい仕事をしていたのですが、当時の部長が某社に引き抜かれて部署ごと解体され、自分はかつての古巣に戻ることになります。

~現在

 で、現在はなにをやっているかというと2013年ごろに炎上プロジェクトの火消しを1年ぐらいやってた時に、DevOpsというキーワードが流行り始めていて、これは将来的にはSIerの分野にもやってくるな、と思って2015年ぐらいから準備していたのが今現在の仕事になってます。

 これは元々自分が会社の中で最後の仕事にする予定だったもので、今の仕事自体はまだ先の未来図があるのですが、自分が実現しようと思っていたことは、大体実現したので思い切って退職することにしました。

総括とか

 
 元々同僚・後輩含めて、5年で辞めるだろうとか色々な言われようで、実際退職することになっても「思ったより遅かったですね」という反応でだれも驚かない始末なのですが、上に書いた通り、仕事はとても充実していて、色々なものを吸収できました。元々大学時代はベンチャーに行きたいベンチャー志向でしたが、就職課の某さんに「一度は大手に行ってみてもいいんじゃない?」と言われ、ちょっと大手を覗くだけのつもりでしたが、色々人との関係が深くなりすぎて、結果的に11年半いることになりました。
(後悔はないが、このアドバイスに関していえば、完全に就職課のポジショントークなんじゃないかと思っている。)

大手企業に行くことのメリット

 ここを学生に伝えたくて、事細かに書こうと思ったが、あまりにも下世話すぎるので消しました。ごめん。
 オブラートに包んで言うと安定面、収入面、ネームバリューではメリットがありますが、その代わりに自由さが失われます。どういう自由が失われるのかは、入ってみればわかる。
 あと体力面が強いのはでかいと思っていて、ベンチャーだと数社分吹き飛びそうな赤字が出ても、他が利益を出してくれてるから耐えることができたり、自分は該当しなかったけど、仕事が嫌になっても、部署を変えれば解決するので、会社を辞める必要がないというのは強みだと思う。あと、新卒の会社同期というのは高校・大学に続いて最後にできる同級生の友達に近いものになると思う。
 詳しく聞きたければ、TwitterでDMを飛ばしてくれれば答えます。

これからの話について

 12/31で現在の会社を退職し、来年1月からは経営コンサルティングの会社が立ち上げたWebサービスの事業に参画し、そこでCTOという職種で働くことになります。そこで上場を目指して頑張ることになります。

 きっと大手企業とは違った別の苦労はあると思うのですが、頑張って乗り越えていきたいと思います。
 ここについてはもし何かの機会があれば続きを書きます。

最後に

 なんかもっといろいろ書く予定でしたが、実際文章に起こしてみると過激すぎて書けないことも多く含まれていたことに気づいたので、ブログに書くのはここまでにします。もっとローカルに話を聞いてくれれば、いくらでも答えるので、気になる人はコンタクト取ってください。