会社を選ぶということ

 最近会社の採用の手伝いをしていて、内定が出たけど、まだ内定承諾を迷っているという学生の相談に乗ってたりするんだけれども、そこでよく学生に言っている内容をまとめてみる。あくまで持論なので、私が発した言葉、という以上に文章の責任は持てないし、「それは違うよ」と思う人はブクマコメントなり、ブログコメントなり、Twitterなりで伝えてください。
 あと、他の会社のことは分からないので、あくまで自分の会社の中の話、ということで。
 
(1)会社選びで最後に自分が幸せになれるかどうかは運である、ということ
 規模数十人の小さな会社であれば社風が合うか合わないかが重要かもしれないけれども、従業員が1000人とか5000人とかになってくると、もうそれは一つの社会で、色んな人がいるし、色んな部署がある。例えば、よく学生に「この会社はサービス残業がありますか?」とか聞かれるけれども、自分はサービス残業はしたことがないよ、としか言えないし、会社のコンプライアンス的にはそう言うのを厳しく取り締まっているので、殆どの部署はないと思う。ただ、社員が多くいれば例外的にルールを違反している部署がある可能性もあるわけで、100%ないかと言われれば、無いとは言い切れない。配属される場所・上司による、と答えてます。
 同様にやりたい仕事が出来るかどうか、も結局運じゃないかなぁ……と。
 
(2)ただし、自分が幸せになる確率を上げることは出来る
 運とは書いたけど、自分の行動次第で幸せになる確率を上げることは出来ると思う。例えば自分のやりたい仕事について、なるべく上手く相手に伝えるとか。そもそも学生の現時点の志望を聞くと「公共系の仕事がやりたい」とか「流通系の仕事がやりたい」程度で具体的に自分がそこでどんな仕事をするのか、などのイメージは持っていないことの方が多い。実際そのレベルでの希望が叶って配属されてみたら、あまりにも自分が想像した世界とかけ離れてて、辞めてしまう人だっている訳で。それは会社・当人両方にとって不幸なことなわけです。
 自分が思っているイメージの仕事が出来るかどうかを調べてから選択すれば、幸せになる確率は増えていくと思う。逆に先入観を殆ど持たずに、配属された場所に順応する、という人も居て、自分を納得させながら仕事をしている人もいる。実は、これが大多数のような気もするけど。
 
(3)まとめ
 というわけで、最近の自分が感じていることをまとめると以下のような感じになります。

  • 自分が会社に入って、配属されて本当に希望の叶った仕事が出来るかどうかは運である。
  • ひいては部署選び、会社選びの地点で、既に運の要素が絡んでいる。
  • ハズレくじを引かないようにするためには、なるべく自分の希望を詳細に定義して、採用面接時に問いかけていくことが重要。

 なんか普通の結論になってしまった。足りないところがあれば、また補足していきます。

「会社を選ぶということ」の反応に対する返信

kasihara1 言ってることはその通りだと思うんだけど、そんな今の日本社会に問題あるなーと思ってる。 入る前にあまりにも仕事内容と職場の雰囲気が分からないのに、辞めることが一大事ってことがおかしい。

 大きな会社は現場に人事権が無いところが多いので、それがまた悲劇を大きくしている所はあると思います。ただ、人事は人事で会社全体の人材の流出・流入を見ながら、データを元にバランスよく採用しているので、一概に悪いとも言えません。
 自分の会社では現場の課長レベルの人が面接をするけれども、結局その課長の下で働くことになるわけじゃないし、その人が適する部署を一つ一つ探すのも非効率なので、学歴や人当たりの良さを重視して、どこに配置されてもそれなりに上手くやっていくような人を集めるという方法が効率的なのかなと思います。
 辞めるのが一大事、というのは社会的な問題なのかどうかはちょっと分かりませんね。そもそも日本人の多くは保守的ですし……。